車からの出会い
今まで何度か「送ってあげるよ!」と言ってくださる人に出会ってたんですが、丁重にお断りしていた。
でもふと人が折角善意で声をかけてくれたのに、それを断ることに虚しさを感じだした。
絶対に車なんて使わない旅だ!とか
歩くことしかしない!なんて自由じゃないな。
ってゆうか歩くことじゃなくて旅する事が目的な訳だから。
断るのは簡単だけど、人の好意を有り難く受けとることも大事だ。
それも一つの出会いになるのだから。
その日は朝から土砂降りで三重県の伊賀市から津市へ歩く予定だったのですが山越が必須だった為三日はかかるなーと思ってました。
バス停で雨宿りしてると、そこへ一台の車が停まって。
「行きたいとこまで送ったるわ!乗りいや~!!」
と、この旅で初めて人のご好意に素直に受けさせてもらうことにしました。
その方はまさに絵に描いたようなお節介おばちゃん。
結局山越だけでよかったのに津市を越え鈴鹿市まで送ってもらいました。
「お腹すいてへん?駅でなんか買うてきたるわ!」
「ほんまにここまででええの?もっと送ろうか?」
と最後まで僕の事を気遣っってくれていました。
別れ際弾けるような笑顔で
「またな~!!」
って。
次また会う約束をもらったような気がして、一人でニヤニヤしていた。