三日目の朝、まだ日も登らない時間市場にやってくる軽トラックの音で目が覚めた。
早く移動しないとここも営業が始まってしまう。
急いで仕度をしてまだ開ききらない目蓋を擦りながら歩きだした。
暫くすると歩いていると進行方向から太陽が登りだした。
はぁー…。
日の出なんていつぶりに見たっけ?綺麗だなぁ…。
徐々に明るくなっていく風景が何故か神秘的でこんな当たり前の素晴らしさも忘れていたのかと思った。
ちなみにこの時大雑把ではあるが太平洋側を北上し、そして日本海側から南下する予定にした。
全都道府県を周る!できれば!
その意気込みだけが自分のモチベーションだった。
いや、それで充分だった。