使徒襲来
その日は岡山と兵庫県の県境まで来た。
もう大分遠い所まで来たなぁ。
しかしこんな所まで歩けるもんだな…。
でも今日の寝床はまだ決まってないんだよな。
しばらく国道を歩くと、少し小高い丘の上に公園らしきものを発見。
今日はここにテント貼りますか!
辺りが薄暗くなったのを見計らってテントを貼る。この公園、住宅地が近くこじんまりした敷地で、殆ど周りに人気もなかった。
その日はかなり距離を歩いたのもあって寝に落ちるのは早かった。
そして深夜2時頃だろうか。
声が聞こえる…。
それも数人、話しの感じからして高校生くらいだろうか。
こっちに気づかないでくれ!
こっちに気づかないでくれ!
こっちに気づかないでくれ!
こっちに気づかないでくれ!
「あれ?あそこになんかあるくね?」
ま じ か 。
「うわ!wみろよ!テントあんぜ!?ww」
「マジやん!ww人入ってんのこれ?ww」
「キモ!wwマジかよww」
うっせーよ!ほっといてくれよ!!どっか行ってくれ!!
「な、これ蹴ってみねぇ?」
「!!!!!!」
バキッ!!!
「いてぇ!!!」
ダダダダダダダダダダッ
逃げてった…。
幸いテントの空間がクッションになって怪我はなかったけど
もしあのまま襲われたりしたら……
そう思うと恐ろしくてもう眠れなかった。
テントを片付け、夜が明けるまで公園の隅で縮こまっていた。
辺りが明るくなってまた歩きだしたが
旅は良い事ばかりではないんだな。。。
そう痛感せざるを得ない出来事だった。